一般的にピアノのレッスンは30分、45分、60分とそれぞれ月謝に応じて時間が決められていますよね。
レッスンの際、始まる時間と終わる時間というのはしっかり守っていますか?
レッスン時間は基本的にはぴったり始めてぴったり終わる、というスタイルが一番トラブルにもなりにくくお互いのモヤモヤ(先生と生徒・保護者)もなくなります。
今までの経験談をお話しながら、レッスン時間について書いていきますね。
もくじ
レッスン時間はぴったりが理想です!
レッスンに早く来る生徒の場合
レッスンのトップバッターの子が特に多いパターンなのが、レッスン時間よりも早く教室に入って来ること。
早いと15分前に来る生徒がいる場合もありますね。
この場合、対応は大きく3つにわかれます。
- 早く来た時間からその生徒の本来の終わりの時間まで長めにレッスンする
- その生徒が来た時間からきっちり30分レッスンする。(30分たったら終わる)
- 早く来ても、生徒の本来のレッスン時間になるまで待っていてもらう
この時、できればやらない方がいいのは①です。
②と③は教室の環境や生徒の年齢にもよりけりですが、③が一番トラブルになりにくいですね。
私も新人の頃、レッスンのトップバッターだった子が教室の近所に住んでいて、私が出勤したことに気がつくとすぐにレッスン室に来るようになりました。
レッスン前というのは色々レッスン準備もありますし、お休み等の生徒の連絡の確認をしたり、やる事が多いので早く来られるのは正直困りました。
ですがその時は私もまだ新人で、貴重な生徒だったので「早く来たら早くやってあげなきゃ!」と思いレッスンしていましたが、レッスン時間の30分がたっても「本来のレッスン時間より早く終わっても大丈夫なのだろうか?」と不安になってしまい、なんだかんだ長時間レッスンをしてしまっていました。
その生徒さんは1人で教室に来て1人で帰るというスタイルだったのですが、ある日、意を決して早く来た時間からきっちり30分でレッスンを終わって帰したのですが、その生徒の保護者の方に「なんか今日終わるの早くなかったですか?」と言われたのです。
「教室に到着した時間から30分がレッスン時間なので」と伝えてその場はおさまりましたが、やはり生徒も保護者の方も「早く行ったらその分長くレッスンしてもらえる」と思っていたと言っていました。
その他にも、ピアノが大好きな生徒さんがいつもより早くレッスンに来て、「今日は早く着いたからいつもより長くレッスンしてもらえるよね!?」と聞かれたこともありました。
色々な生徒さんを見て経験した結果、「やっぱりレッスン時間は平等に30分にしないとダメだ」と思い、それからは早く来てもレッスン時間まで待っていてももらうか、来た時間からぴったり30分で終わるようにしています。
後ろの生徒がいなくて延長できてしまう場合
後ろに次の生徒がいなくて、レッスンをキリがいい所までやってしまう場合もありますよね。
特に練習をよく頑張る生徒さんやイベント間近だった場合、後ろがいないとサービスで長めにレッスンをしてあげたくなっちゃう時がありますね。
こちらも、気持ちは分かるのですができればしない方がいいです。
生徒さんには後ろの予定があるかもしれないという所と、その生徒さんだけ特別待遇になってはいけないからです。
世間は狭いので、どこからどう生徒同士が繋がっているかわかりません。
特定の子だけサービスしてしまうと「あの子だけずるくない?」と不平等さに不満を持つ生徒・保護者の方が必ず出てきます。
そして、生徒にとっても「長くやってもらう事が当たり前」になるのはあまり良くありません。
いつも長くやってあげていて、ある日はレッスン時間をきっちり30分で終わった時に「あれ?なんか今日はレッスン長くやってくれなかったな・・」と先生に不満を抱きやすいからです。(30分きっちりやっているので何も先生は悪くなくてもです)
レッスン時間がオーバーしてどんどん遅くなる場合
こちらは、レッスン時間はしっかり30分やっているけれど、イレギュラーがあった場合、レッスン時間がオーバーしてどんどん開始時間が遅くなってしまうケースです。
◆例
16時〜16時30分のレッスンの生徒さんが、キリよく終わらずに16時40分までになってしまった。
なので、次の生徒さんは16時40分〜17時10分までに。その次の生徒さんは17時10分〜17時40分までに・・このように悪循環でレッスン時間がどんどん押してしまう事があります。
こちらもトラブルになりやすい為、絶対に避けた方がいいですね。
これも私が新人だった頃、体験した話があります。
とある生徒のAちゃんが16時〜16時30分までレッスンでした。
Aちゃんはお母さんも一緒にレッスン室に入ったり、お迎えの時に入り口まで来るというスタイルでした。
Aちゃんの後ろにはBちゃんという別の生徒がすぐにいたのですが、Aちゃんのお母さんはレッスンが終わった時(じゃあまた来週頑張って来てくださいね〜!と締めの言葉を言った時)に「実は自宅練習でこういうことを悩んでいて〜」とレッスンが終わった時間に悩み相談をしてくるお母さんがいました。
話し出すと長いお母さんだったので、レッスンが終わってから5分、10分と経過してしまう事が度々ありました。
その時は「生徒の悩みには全力で寄り添いなんとかしてあげたい!」という気持ちが強く出てしまい、レッスン後でも話を聞いてしまいました。
そんな事が度々続いたある日、またもAちゃんのお母さんの話が長くなってしまった後、Bちゃんのお母さんが
「先生、今日はちょっとお話しがありまして・・。いつもレッスン時間が押しているのがすごく気になっていて・・。習い事も掛け持ちしているので、できればレッスン時間はぴったりにしてくれると有り難いです。」
と言われました。
実はAちゃんとBちゃんは友達同士で、お母さん同士も知り合いでした。
なのでBちゃんはAちゃんのお母さんの話が長くなってしまう事も理解していたので、Aちゃんのお母さんに遠慮してしまい今まで言い出せなかったそう。
この時も、私は大変反省しました・・。
今の子たちは習い事を掛け持ちしたり、共働きのご家庭だっだり、とにかく時間に追われている人達が多いです。
なので、時間をぴったり守るという当たり前の事が本当に大事だったと気付かされました。
それからは、Aちゃんのお母さんがレッスン後に話をしようとした時も「次の生徒さんの時間になっちゃったので、次回のレッスンの最初に聞きますね!」と言ったので、それからはAちゃんのお母さんもレッスン後に悩み相談をしてくる事はなくなりました。
教室の時計をデジタルにしてレッスン時間を上手く把握しましょう!
私も様々な経験を経て、レッスン時間はぴったりに始めてぴったりに終わるのが一番トラブルもなく、ストレスなく続けられるなと確信しました。
レッスンの時に使う時計もデジタルタイプにし、1分単位で見られるものに変更しました。
最近はキャラクターデザインで可愛いものも多いです♪
デジタルの時計にしてからは、各生徒の準備・片付けにかかる時間も把握出来るようになり、よりレッスン時間を上手く使えるようになりました。
レッスン時間をなあなあにしてしまうと後々のトラブル発生にもなりやすいですし、生徒の信頼を失い辞めてしまうことにもなりかねません。
自分はよかれと思ってサービスした事も、生徒にとっては負担だった、なんて事もありえます。
なので、レッスン時間はぴったり始めてぴったり終わる、というのが一番オススメだと思います!