ピアノ講師をしていると必ず使う必須アイテム【足台・補助ペダル】。
ピアノの足台・補助ペダルは数も多いですし、生徒の身長によっても使いやすいものが変わってくるので、何を選んだら良いのか必ず一度は悩みますよね。
自分の教室を持っている先生なら教室用の足台は必要。
生徒に補助台を勧めるにも、何を勧めたらいいのか知識が必要になります。
今日はピアノの先生達に少しでもお役に立てるように、補助ペダルについて基礎知識を解説します!
もくじ
足台と補助ペダルの違いは?
足台(補助台)と補助ペダルの違いは、ペダルがついているのか、ついていないかの差です。
足台
補助ペダル
足台・補助ペダルは必要なの?
そもそもの問題ですが、足台(補助台)は絶対に必要だと思います。
たまに足台を使わない先生もいますが、身体を安定させてピアノを弾く為にも足台は使うべきですね。
ただし、ペダルつきの物にするか、ペダル無しの物にするかは、先生の指導方針によって大きく変わります。
本物のペダルを踏むのと補助器具を通してペダルを踏むのとでは、感覚が微妙に違ってきます。
「椅子に座って足が床に着くようになるまでは、ペダルを使わない」というスタイルの先生もいますね。
これに関しては正解はないと思いますので、どちらでも構わないと思います。
足台・補助ペダルを使わないとどうなるの?
足がブラブラしてしまい身体が安定しません!
補助台を使わない場合のデメリットをあげますね。
- 足が床につかず身体が安定しない
- タッチ・脱力・手首などに影響が出る
- 姿勢が悪くなる
- 指の形が悪くなる
- 足がブラブラしてしまい集中力も低下する
ざっとまとめましたが、「身体が安定しない・姿勢が悪くなる」ことで様々なテクニックや奏法が出来なくなる事だけではなく、変な弾き癖がついてしまいます。
子供の頃の間違った弾き癖は、大人になってから直すのはそれはもう大変すぎるぐらい大変です。
生徒の為にも、生徒の未来の為にも必ず足台・補助ペダルは使って下さいね。
足台・補助ペダルを使わないメリットは・・・・・お金がかからない事ぐらいです。
ですが、何十万もするものではないので、信頼してもらえる教室・講師である為にも絶対に必要ですよ!
足台(補助台)の選び方
各メーカーの補助台によって様々な種類の物が発売されていますよね。
選ぶポイントは2つあります。
- 高さ調整がどこまで出来るか
- 調整の仕方はハンドル式かワンタッチ式か
子供の身長によって、台の高さも変えて行かないといけませんし、レッスンや発表会など頻繁に高さを調節する場合はハンドル式よりもワンタッチ式の方がお手軽です。
足台でオススメの物をいくつかご紹介しますね!
甲南 UP-1 (8段ラック上下)(黒色)
こちらは高さが8段階で調節が出来て、ワンタッチ式で簡単に高さが変えられます。
そして何よりも嬉しいのが、高さの目印に「ドレミファソラシド」が書いてあるんです!
レッスンではもちろん、発表会で高さをメモっておくのにめちゃくちゃ便利!!
子供も喜んで自分の高さを覚えてくれるので、音が変わっていくと成長してるね〜なんて雑談をしたり楽しめながら使えちゃいます。
8段階調節出来るので、重量は少し重ため。
長期間使っていると足を置く所に毛玉が出来る事があります。
毛玉取り機で掃除をしましょう。
イトマサ S-33
お値段が安めで、両ハンドル式です。
重量もあるので、レッスン中や自宅練習中に突然子供が立ってしまっても安心です。
身長は約110cm~130cmの方向けになっていますね。
値段は安いが中国製なので、当たり外れがある場合も。
補助ペダルの選び方
補助ペダルの選び方も大きく分けて3つあります。
- 身長に対して最適であるかどうか
- ペダルの踏み方が垂直か斜め式(スラント式)か
- 高さ調整がワンタッチ式かハンドル式か
足首を動かすので身長に対して最適な補助ペダルを使っているかが大変重要になります。
補助ペダルは身長に合わせて最適な物に変えていく必要がありますね。
そしてペダルの踏み方ですが、垂直式と斜め式があるので注意したいポイント。
ペダル本体を垂直におさえるタイプの物。ペダル本体に近い状態で踏む事が出来ます。
メリットは、斜めに押さえるタイプよりもピアノと身体の距離が遠くならないところ。
設置の都合上、斜めタイプだとピアノと身体の距離が少し離れてしまいますよね。
ですが、斜め式よりもペダリング中に外れやすいデメリットもあります。
ピアノと身体の距離が近く出来るのは、特に子供にとっては大事ですね。
ただ、斜め式よりは途中で外れやすいので本番では少し怖い面もあるのが現状です。
垂直タイプでも重量がある物を選べばトラブルはあまりないのですが、重量が軽い垂直タイプの補助ペダルを選んでしまうとトラブルが多いのでお気をつけ下さいね!
ピアノのペダルは斜め前に押し込みますよね。それと同じで斜めに押しこむタイプで、ペダリングがスムーズです。
垂直タイプに比べて外れにくいメリットもあります。
高さ調整は足台と同じでワンタッチ式かハンドル式かで分かれます。
これらを踏まえた上で、オススメの物をいくつか紹介しますね。
M-60
コンクールでも推薦されていることの多いモデルで、補助ペダルの王道ですね!
身長が110㎝前後の子供でも使用出来て、最大高さが約26㎝にあげられる補助ペダル。
補助ペダルの中では一番高さを高く出来るモデルなので、幼児から早い段階で補助ペダルを使いたい子にオススメです。
ペダルが軽くて使いやすさにも定評があります。
こちらは、ペダルを斜めに押すタイプの補助ペダルです。
どちらかと言うと低身長向けの商品なので、背が高い子供は早めに使えなくなってしまうことも。幼児や早い段階で補助ペダルが欲しい方向けです。
お値段が高め。在庫切れのことが多いので、到着までに時間がかかることも。
M-60S
在庫切れをしていることが多く、なかなか手に入りにくいのですが、垂直式で重量があり、低身長の子供でも使える物です。
M-60同様、身長約110㎝前後〜130㎝前後まで使えます。
そしてこちらは、ペダル本体を垂直に押すタイプの補助ペダルとなっています。
重量もあるので、垂直式でもペダルを使った時に台が動かず安定しています。
楽器PLAZAさんのサイトで詳細を確認出来ます↓
AX-100
迷ったらこのモデル!と言われるぐらいこちらも評判の補助ペダル。
身長120㎝前後の子供にオススメのモデルで、平均身長の小学1、2年生ぐらいから補助ペダルを購入する方にオススメです。
こちらは、斜め式に押さえるタイプでペダリングもスムーズ♪
昔はペダルが重いと言われていましたが、今は改良されて軽くて滑らかになりました!
高さ調整はハンドル式ですが、両ハンドルなのでスピーディーに高さ調整も可能です。
ケース付きもあります。
こちらも在庫切れのことが多い。発送までに時間がかかるので焦らないように早目に購入しましょう。
KP-W1
低価格で高品質モデル。
高さ調整はM-60よりは2.5㎝低いですが、最大23.5㎝まで高くする事が可能。
横幅も41㎝まであり、安定感も抜群です。
ペダルの踏み方も斜め式。
幼児にはほんの少し高さが足りないです。重量があり安定感は抜群ですが、持ち運びには少し重いです。
AX-T1
ワンタッチ式で高さ調節が簡単なモデル。
ピアノ教室で使ったり発表会で使ったりするには便利ですね!
斜め式で高さは23㎝まで上げられます。
こちらも幼児には少し高さが足りないです。
身長130㎝以上の子は分離型を!
ペダルと台がくっついているタイプの物は、ペダルを設置する分、台を低くするのに限界があります。
目安として身長が130㎝以上の場合は、台とペダルが分離している分離型タイプを選びましょう。
アシストツール(台)も高さを5段階に調整出来ます。
重さも約2キロで子供でも持ち運びが出来るので、子供1人で舞台に持っていくことも出来ます。
高さの調整はハンドル式のような物ではなく、台の中にコマと呼ばれる積み木のような物が入っていて、それを好みの高さに調整していきます。
(舞台上でやるのではなく、事前に好みの高さに調整しておきます。)
アシストペダルとは、ペダルに直接つける補助ペダルの事です。
一体型の補助ペダルは間接的にペダルを踏むため、重さを感じたり踏みにくかったりします。
一方アシストペダルは、ペダルに直接取り付けるので、より本物を踏んでる感覚に近くなります。
細かなペダリングもしやすいですね。
また、アシストペダル本体も高さ調節が出来ます。
電子ピアノ専用モデル
電子ピアノによってはグランドピアノやアップライトピアノの足台や補助ペダルが使えない事もあります。
デジペタ
「ペダル下にスイッチが付いているタイプの電子ピアノ」に使用出来る電子ピアノ専用補助ペダルです。
電子ピアノに補助ペダルをつける場合は、買ったお店に相談して対応しているものを買うのが良いです。
まとめ
足台・補助ペダルも種類がたくさんあります。
今回紹介した物だけでもたくさんありましたので、表にまとめました。
足台(補助台)
商品名 | ハンドル | 高さor身長 |
甲南 UP-1 | ワンタッチ式 | 12.5㎝~22.5cm |
イトマサ S-33 | 両ハンドル式 | 約110㎝〜130㎝向け |
補助ペダル
商品名 | ハンドル | 高さ | ペダル |
M-60 | ハンドル式 | 13.5㎝〜25.5㎝ | 斜め |
M-60S | ハンドル式 | 12.5㎝〜25.5㎝ | 垂直 |
AX-100 | ハンドル式 | 13㎝~23㎝ | 斜め |
KP-W1 | ハンドル式 | 14㎝〜23.5㎝ | 斜め |
AX-T1 | ワンタッチ式 | 14㎝〜23㎝ | 斜め |
アシストセット
電子ピアノ専用
幼児のうちから早い段階で補助ペダルを使用したい方は、やはりM-60が高さが一番高くなるのでオススメです。
小学生以上で補助ペダルを使う場合は、AX-100やKP-W1で十分だと思います。
ピアノ教室や発表会で頻繁に高さを変える場合は、ワンタッチ式のAX-T1が良いですね。
足台や補助ペダルも安い買い物ではありませんので、後悔なく生徒に合ったモデルを探しましょう!
ぴあとーく(@piato_ku)♪