テキスト【導入編】

【オルガン・ピアノの本1】よく練習する子や小学生から習い始めた子向きテキスト

ヤマハ出版の【オルガンピアノの本1】の紹介です。

こちらは進みが早いので、3歳〜幼稚園の子には上手に扱うのが少し難しいかなと思うので、よく練習する子や小学生から習い始めた子にはオススメしたいテキストです。

最初に練習する「ど」のおけいこです。

弾く音は真ん中の「ど」のみですが、この曲は最初から右手と左手が両方出てきます。

いきなり両手で練習するのではなく、手のフォームを確認しながら片手ずつ丁寧に練習していくのが良いでしょう。

小学生以上だと、譜面通りに弾くことは容易にできると思いますが、最初に手のフォームを整えてから進まないとつまづきやすいので、最初に徹底的に基礎練習を行いましょう。

「ど」のおけいこが終わるとどんどん新しい音が出てきます。

ここで注意したいのが音読みです。

右手の「レ」と左手の「シ」が混乱する子どもが出てきます。

ト音記号とヘ音記号の区別がついていないと、何となくの形で音符を認識してしまい、「レ」と「シ」の区別がつかなくなってしまいます。

ここで音読みにつまづく子には、音符カードを用いて音読みの訓練を取り入れるようにして、「レ」と「シ」ときちんと読み分けることができるようになってから取り組むようにしましょう。

↑最近の音符カードは可愛くて子どもの心を掴むものがたくさんあります。

 

まだ割と前半のあたりで音域がここまで広がっていきます。

ここで気を付けたいのが指の形。

指の関節が定着してくる前に4の指が出てくるので、指の形を意識して弾く余裕がない場合は、副教材を使用するのがオススメ!

副教材が負担になる場合は、1小節だけを取り出して指の形ができるまで何度も繰り返し練習することが必要になるでしょう。

このあたりになってくると右手と左手の交互奏の際、フレーズを意識して練習させたい所です。

2小節で1フレーズのイメージで右手と左手が個々に独立せず、1まとまりであることを意識して練習させます。

歌詞が付いているので、歌ってみるとイメージが湧きやすいですね。

中盤になると両手の練習が始まります。

有名なこいぬのマーチのフレーズで、知っている曲が出てきて子どもたちは楽しそうに弾いてくれます。

初めての両手の曲に有名な曲を持ってくるのはよく考えられているなといつも思います。

両手の練習は左右の手を同時に動かす必要があるので、慣れていくためにたくさん練習して欲しいですよね。

この曲はみんな大好きで、自宅練習でもたくさん練習してくれるので、この段階で両手奏に抵抗をもつ子どもは少ないように感じます。

両手奏が進んでいくと左手が和音になります。

前半の片手交互奏の練習で手のフォームが身に付いていない子は、和音がうまく押さえられないことが多いです。

和音でつまづく場合は、併用教材を用いるか前の曲に戻って基礎を見直すのどちらかが必要になってきます。

そうならないように、前半できっちり手のフォームが定着させられるようにレッスンしましょう。

1巻の終わりに近づいて来ると色々な調が出てきます。

「ど」のポジション(ハ長調)に慣れていると、「ど」は1の指というように、楽譜を階名ではなく指番号で認識している場合があります。

そうなると音域が広がってきたり、調が変わった時に全く弾けなくなってしまうので、適宜音読みの確認はレッスン内容に取り組むことをオススメします。

 

 

みんなのオルガンピアノの本1巻についてお話ししてきましたが、いかがでしたか?

オルガンピアノの1巻は、習得したい内容がものすごく多いのでとても難易度が高い教材だと思います。

同じ曲を何度も繰り返し練習できる子、ヤマハのグループレッスンの経験がある子にはオススメできる教材だなと思います。

また進みがはやく、学んだことを定着させるためにはこちらの1冊では足りないように思います。

その子のレベルに配慮し、定着を図るための併用教材を使うとより練習効果が上がってきます。